脳卒中の予防法

脳卒中になってしまうと後遺症で苦しめられることになります。これを防ぐには脳卒中を未然に防ぐことが大切です。ここでは脳卒中の予防法として、一次予防・二次予防についてご紹介します。

一次予防

脳卒中の予防法として、脳卒中予防十か条が挙げられます。日本脳卒中協会が定めたもので、脳卒中を予防するための知識として知っておくべきものばかりです。ここからは日本脳卒中協会がまとめた十か条を解説します。

脳卒中予防十か条

脳卒中予防十か条は以下の通りです。

これら十か条を解説していきます。

手始めに 高血圧から 治しましょう

脳出血の原因の大半は高血圧が原因であるほか、脳卒中と高血圧は密接な関係があります。高血圧の方はまず高血圧を改善することが大切であり、そのために一番最初に掲げられているのです。

糖尿病 放っておいたら 悔い残る

糖尿病も脳卒中との関連が強い生活習慣病の1つです。血糖値が高いことでドロドロの状態になり、血栓が出来やすいために問題になります。糖尿病になっても生活習慣を改善したくない方もいますが、脳卒中を発症してから後悔しても時すでに遅しとなるでしょう。

不整脈 見つかり次第 すぐ受診

脳梗塞には心原性脳梗塞というものがあり、心房細動をきっかけに心臓内で血栓が作られ、その後心臓から動脈を通じて脳内に血栓がいってしまい、脳梗塞を起こすケースがあります。心房細動は不整脈の一種であり、不整脈が見つかったらすぐに受診することが求められます。

予防には たばこを止める 意志を持て

タバコを吸うことで脳卒中のリスクを高めることになります。しかしながら、タバコをストップするとそのリスクは、タバコを全く吸わない人と同等のレベルにまで落ちます。脳卒中予防にはタバコを止めることが大切であり、健康のために止める意志を持ちましょう。

アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒

アルコールは1日1合未満に抑えれば、脳卒中のリスクはさほど上がらず、全く飲まない人と同じレベルにとどまります。しかし、1合、2合と増やしていくとそれまで薬だったものが突如毒に変貌を遂げるので、適量に抑える努力をしましょう。

高すぎる コレステロールも 見逃すな

総コレステロール値が高すぎると脳梗塞になりやすいと言われています。かといって、コレステロールを減らし過ぎると脳出血を起こすとされ、結局のところ、正常値に収めることが大切です。

お食事の 塩分・脂肪 控えめに

塩分過多は高血圧につながり、脂肪過多は血液のドロドロ状態を誘発します。いずれにしても血管には良くなく、脳卒中のリスクを高めます。ですので、塩分や脂肪はできる限り控えめにしましょう。

体力に 合った運動 続けよう

脳卒中の予防には運動が欠かせません。毎日ウォーキングを行って8000歩を心掛けるほか、自宅で椅子に座りながらでも運動をすると十分な予防効果があります。ただ過度にやり過ぎると脳卒中とは別のリスクが生じやすくなるため、あくまでも体力に見合った運動を心がけましょう。

万病の 引き金になる 太りすぎ

肥満は脳卒中のリスクになるだけでなく、脂質異常症や高血圧、糖尿病などありとあらゆるリスクを併せ持っていることを意味します。肥満の場合には少なくともBMI25以下、理想はBMI22を目指していくことが求められます。

脳卒中 起きたらすぐに 病院へ

脳卒中を発症すると何かしらの初期症状を感じることになります。明らかに異常を感じたらすぐに救急車を呼び、病院へ行きましょう。勘違いかもしれないと躊躇している間に治療のチャンスはどんどん過ぎていくので、すぐに病院へ向かう、もしくは救急車を呼びましょう。

二次予防(治療後の再発防止)

脳卒中になってしまってからも二次予防を行うことで、再発を防ぐことができます。ここからは再発を防ぐために行うべき、脳卒中克服十か条について解説していきます。

脳卒中克服十か条

脳卒中克服十か条については以下の通りです。

こちらに関しても1つずつ解説します。

自己管理 防ぐあなたの 脳卒中

脳卒中は生活習慣病の延長線上で起こることが大半で、自らの健康管理で防ぐことが可能です。発症後はできる限り健康を維持することで脳卒中の再発を防いでいきましょう。

知る学ぶ 再発防ぐ 道しるべ

脳卒中を防ぐには脳卒中のリスクを知るなど、脳卒中に関する情報をできる限り吸収することが大切です。それにより再発防止につながり、自己管理にもつなげられるでしょう。

やめないで あなたを守る その薬

降圧剤などを飲む人の中には、血液検査の結果などで自己判断をしてしまい、勝手に薬を飲むのを止めてしまう人がいます。医師に言われない限りはとにかく出された薬は飲み続けるようにしましょう。

迷ったら すぐに相談 かかりつけ

リハビリの過程などで、ちょっと気になる症状が出ることもあるでしょう。その場合はかかりつけ医にすぐに相談することがおすすめです。実は重篤な症状の前兆だったということも考えられるからです。

侮るな 肺炎あなたの 命取り

脳梗塞を発症すると、その後遺症によって飲み込む力が落ちてしまうことがあります。結果として、誤嚥性肺炎になってしまい死に至るケースもあるため、この点に注意が必要です。

リハビリの コツはコツコツ 根気よく

リハビリをコツコツと行い続けることが脳卒中の二次予防につながります。一方で頑張りすぎてしまうとその反動が出て、リハビリが嫌になることもあるでしょう。それを防ぐためにもコツコツと根気よく行うことを心掛けるのがおすすめです。

社会との 絆忘れず 外に出て

脳卒中で後遺症などを抱えると、外に出るのが億劫になることがあります。しかし、外出することで運動につながるほか、多くの人の優しさに触れることもできるでしょう。ですので、できる限り外に出て、散歩などを行うことをおすすめします。

支えあい 克服しよう 後遺症

後遺症は人によって異なり、麻痺がきつく出てしまう人、食事に一苦労する人など、脳卒中の発症で多くの人が苦しみます。だからこそ、お互いに支えあい、克服を目指すことで前向きに治療やリハビリに励むことができます。

一人じゃない 福祉制度の 活用を

脳卒中になると、場合によっては要介護認定や障害支援区分認定を受けることになります。これにより、福祉サービスを受けやすくなり、保険適用もされやすくなるでしょう。障害者手帳を持つことで税金や公共料金の減免などにつながり、負担軽減につながります。

再発か? 迷わずすぐに 救急車

万が一再発した場合はすぐに救急車を呼びましょう。あらゆる手を講じても再発してしまうことはあります。再発することは決して恥ずかしいことではありません。何より命を守る行動が求められるので、少しでも再発を疑ったら救急車を呼びましょう。

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